珍説百物語【26】

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珍説百物語【26】


蝋燭:弐拾陸本目『狂気の夜! 乙女解体ショー』

 無職、それは不治の病……そう思っていた時期が俺にもありました。
 流石に死んだあいつのために貯めていた財産を使い尽すわけにはいかない!
 天国のあいつに申し訳が立たぬ! その一心で、何とか再就職先が見付かったのである。
 何やら、部品を組み立てるそんな工程を延々とやるのである。
 何を作っているのかはパーツを見るだけではさっぱり分からないが、そんなことを考えるより、指定された作業を完璧にこなすことに今は集中するべきであろう。
 俺は機械の一部になったのだ! と半田を付ける作業に夜中から没頭する。
「キキュエー、頑張っている?」
 午前中の引き継ぎの挨拶を田辺さんがしてくる、なぜか奇声なので、
「ピュエー、頑張ってます」
 と、返す。正直眠かったのである。みんなテンションがおかしい。
「今度の休みは君のために特別にエロイ歓迎会をするよー、夜の街にがおー」
 少し、陰りを見せた俺に、なぜか歯を見せて笑う田辺さん。
「ふふふ、一度、あの、狂気の夜に…行けばわかるよ…キュへへ!」
 そうして、あいつのことを忘れてしまうのだろうか……どうなんだろうか?





 事故を起こして以来、なかなか車の運転ができない体になっているので、おふくろが頼んでくれた知り合いの人に工場までの行きと帰りを送迎してもらっている。
 がその方が、だいぶ高齢の方なため、よくダウンされてしまうのだ。
 それで仕方なく、近くのタクシーを2日間利用している。
 昨日と同じ、運転手のおっさんだった。

「今日、昨日の夜、お勤めかい、大将! うちの息子は無職でさぁ、まぁ、景気のいいこっちゃで、なぁ」

 本当に無職から脱出できるのは一握りの選ばれし者なのだ。
 きっと、天国のあいつの取り計らいだろう、と勝手に思ったのだった。




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